2018年02月08日

チェンマイ・リトリート№4 うさぶろうさんの工房へ

今回の5リズムのリトリート・イン・チェンマイ。
オプションではありますが、タイ在住の日本人デザイナーで自然服の元祖、うさぶろうさんの工房見学がありました。

うさとの服、といえば、スピリチュアルな人たちの間では有名です。
私も何年も前に、うさぶろうさんの本を読んで感銘を受けた記憶がありました。
オートクチュールのデザイナーとして国際的にも活躍していたある日、「このままでは地球がもたない、あなたは何ができるのか?」天啓を受け、地位を手放し、ゼロからスタート。
オーガニックで素材から作る、布以前の畑から。そして既存のシステムにのらない販売方法。
私たちのからだや魂を高めるエネルギーの高い服を目指す。
今では物づくりにいろんな形が出てきているけれど、うさぶろうさんはまさに先駆者。
そして誰かだけが儲かる、ではなく、搾取のない世界観で「みんなが豊かになるしくみ」を実現させている。
実際にうさとさんの服はお店もありますが、共鳴した方が全国で展示販売会を開く形で販売されています。

そのうさとさんの工房を見に行けるということで、二重の喜びです。
工房見学の前にうさとさんが私たちを招いてくれ、静かな最上なスペースで舞うことができ、素敵なおもてなしもいただきました。
初めてお会いするうさぶろうさんはまるで僧侶のようでもあり、好々爺のようでもあり。
お家全体が寺院のような空気でいらっしゃるみなさんも笑顔を絶やさずオープンで心穏やかなエネルギーに満ちていました。
こんな機会をいただいたのもチェンマイ在住で通訳等でも活躍されてる有香さんはじめ皆様の慈愛あってのこと、本当に有り難いことです。

楽しみな工房見学では布を織っている村を訪れました。
うさぶろうさんの右腕、チェンマイ大学で10年間以上布を学んできたギクさんが詳しく工程や仕組みを説明してくださって、機を織っている女性たちがまたおいしいタイ料理をふるまってくださいました。

綿に関する知識は以前行った村で少し得ていました。
こちらの村では種と綿を分ける、綿に空気を含ませる作業は単純な仕組みの大きな機械で行っていました。
やはりある程度の量産には機械化も必要でしょう。
そして、今回最も興味深かったのは村の「みんなで豊かになる仕組み作り」です。

ギクさんは「自分がいなくても永続的に回るシステム」を目指し、「自分はリーダーでも管理者でもなく、交通整理をしているだけ」と言います。
村のみなさんはひとりひとりが自立している布デザイナーでもあり、豊かさも得て生き生きとした表情です。
自分たちも出資する、売上から会社にプールする、助けてもらうばかりというのでは全くない。
入社や退職も互いが困らないように入る方の出資金が退く方の退職金になる。
病気になって機織りできなくてもほかのことでサポートを続け、お給料がなくならない仕組みもある。
うさぶろうさんは布を値切らず、村の人たちの言い値で買っている、と本にはありました。
詳しいデザインの指示もない。その人たちを信頼して任せている。
誇りを持って作られた布。

時給だからこのくらいの仕事でしょ、どうせ正社員じゃないし、とか、どうせ出世もできないからこんなもんで済まそう、という働き方とは正反対です。
私も末端の派遣社員時代、「どうせ」意識から自分を変えて、息詰まる組織の中でどれだけ楽しめるかのチャレンジを200%(笑)したことがありますけど、同じ場所でも人生の味わいがまったく変わります。

この工房見学で得た世界観は私に「希望」をもたらしてくれました。

ヨーガや悟りを求める旅をしてきたのも、みんなが平和で豊かな世界を実現したい思いがあった。
人類の歴史・・・・・どうして争うのか?どうして戦いが絶えないのか?
小さな単位でも、家庭においても会社においてすら平和を実現できないならこの世界に戦争が起こるのも無理はない・・・・・
世界が平和になるなど、、無理な話なのか・・・と悲観もした。

でも、今回、うさぶろうさんやギクさん、にこにこしてる村のみなさんをみて、それは実現可能なんだ!という希望が生まれてきました。
互いの幸せのために働く喜びが原点にある。
自分の利益を確保しようとあくせくしてるなんて心からバカバカしいって思える。

村の仕組みは、非常にオープンでした。
売上も全員の分がみればすぐわかる帳面がある。誰でもみれる。
オープンにできること、はひとつ解決策だと思ってる。(家庭でも会社でも、隠し事がないことはストレスを減らす)
競争させる、という意味ではなく、たぶん、疑心暗鬼なく現実を受け入れることができるのではないかしら。
むずかしい布、簡単な布、不公平がないように、担当が平等に振り分けられる。
品質の維持には細かい神経が配られる。
リーダーは何年か毎に交代する。
計算が得意な女性はそれに特化することもできる。
何事も話し合う。
ミーティングや作業する空間などのサイズや方角など、聖なるエネルギーを宿る工夫も実はされている。
すべての過程が大事にされていて、魂の入った布が形になって私たちに届けられている。

今回、とっても良いヒントを沢山いただいた旅となり、これも人生の贈り物だと感じてます。
人生は尊い体験を得ていくために在るんだなあってつくづく思います。

チェンマイ・リトリート№4 うさぶろうさんの工房へ
チェンマイ・リトリート№4 うさぶろうさんの工房へ
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Posted by U子 at 12:56│Comments(0)
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